柳生新陰流 歴史・思想・技・身体

  • 2017/7/28

柳生新陰流 歴史・思想・技・身体

●ムック
●A4変形
●178ページ
●1,836円(税込)
●ISBN 978-4-7899-6245-2

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『柳生新陰流を学ぶ』(2007年刊)から10年、著者・赤羽根龍夫氏がその間に到達し得た柳生新陰流の技と理論について集大成を試みたムックです。初めて柳生新陰流に接する人にも理解できるようその発祥から平易に解き明かし、技については前著よりも詳細な連続写真でビジュアルに展開しました。そして柳生新陰流の価値はどこにあるのか、歴史、思想、技、身体という多角度から迫っています。
柳生新陰流は江戸時代初期、徳川家康によってお家流として採用されました。その術技は江戸柳生、尾張柳生として連綿と伝えられましたが、江戸時代最後の尾張藩剣術師範であった柳生厳周から柳生厳長、柳生延春を経て現宗家に伝わる一方で、厳周の高弟であった神戸金七を経て春風館道場(名古屋・加藤伊三男館長)にも伝わりました。本書の著者である赤羽根龍夫は、柳生の里正木坂道場の師範であった大坪指方伝の柳生新陰流を学びましたが、研究を重ねるうちに春風館の柳生新陰流に出会います。そして「そこで眼にした柳生新陰流はこれまで古武道大会やビデオで見たものとは全く違っては筋正しく激しく美しいものでした。しかも常に踵を着けていました。これこそが江戸武士が遣ったままの剣術であると思ったのです」(本文より)。
こうして春風館道場に入門した著者は、毎週名古屋に通って厳周伝の柳生新陰流を学び、『柳生新陰流』の上梓へと至ります。その後春風館関東支部を設立し、子息である赤羽根大介同支部師範らとともに、鎌倉、横須賀、横浜、藤沢、成城で稽古会を主宰しています。そうした活動の中で深めてきた事柄を惜しむことなく本書の中で公開しています。
「歴史」については、どういう経緯で柳生新陰流が生まれ、発展し、柳生厳周に至るまでに尾張柳生、さらに江戸柳生がどうやって伝わったのか。厳周から加藤伊三男館長に至るまで、なぜ江戸時代のままの術技が伝わったのかを明らかにしています。「思想」については徳川家康の「元和偃武」の精神との関わりから、柳生新陰流の技の根底に流れる精神まであらゆる角度から考察しています。「技」については関東支部の赤羽根大介師範、若尾洋子目録の実技により、前述の通り詳細な写真とともに解説しました。「身体」に『古武術仙骨操法のススメ』(BABジャパン)の中で著者が述べている身体論から柳生新陰流の動きの基本、その意味するところを解き明かしています。
また、柳生新陰流剣術とともに春風館に伝わっている柳生新陰流抜刀、槍術、十兵衛杖などの技も本邦初公開。とくにまさに抜く手も見せずに抜きつける抜刀は、現代居合とは一線を画す必殺の術であり、必見です。

【内容】
第1章 柳生新陰流の道統
上泉伊勢守と柳生宗厳〜柳生新陰流の成立
家康の「元和偃武」と柳生新陰流
江戸柳生の道統
技の基礎を築いた柳生十兵衛
尾張柳生の成立
柳生連也と徳川光友の術理
明治以降の江戸柳生
明治以降の尾張柳生
「無刀取り」の完成
コラム◎その後の上泉信綱一族

第2章 春風館の柳生新陰流
春風館道場の歩みと現状[加藤伊三男(館長)]
春風館秘蔵の刀剣
春風館との出会いと関東支部[赤羽根龍夫(関東支部長)]
柳生新陰流の魅力①[赤羽根大介(関東支部師範)]
柳生新陰流の魅力②[若尾洋子(関東支部・目録)]
関東支部の所蔵刀剣
コラム◎流儀を代表する柳生新陰流演武

第3章 柳生新陰流の基本
運動と姿勢① 直立二足歩行
運動と姿勢② 五箇の身の習い
新陰流の身体操作① 背骨─浮沈の位
新陰流の身体操作② 踵をつける─風帆の位
新陰流の身体操作③ 膝をエマす
新陰流の身体操作④ 太刀の持ち方
新陰流の身体操作⑤ 太刀の振り方
新陰流の身体操作⑥ 肘を伸ばす
袋竹刀と籠手
柳生新陰流の構え
新陰流の太刀筋① 廻し打ち
新陰流の太刀筋② 切り上げ
八勢法[一本目/二本目/四本目/六本目]

第4章 柳生新陰流の技
柳生新陰流の技体系
三学円の太刀[古伝・江戸遣い・尾張遣い] 一刀両段/斬釘截鉄/半開半向/右旋左転/長短一味
九箇の太刀 必勝/逆風/和卜/捷径/八重垣
燕飛の太刀 燕飛/猿廻/山陰/月影/浦波/浮舟
七太刀 踞地獅子/地軸/燕鴈
天狗抄 花車/善待/乱剣/二刀打ち物/二人懸り
奥義の太刀 向上/極意
コラム◎隠れたる剣聖──下條小三郎

第5章 柳生新陰流の真価
宗矩の活人剣思想と家光
沢庵和尚と『不動智神妙録』
歴代将軍と柳生新陰流
柳生新陰流の極意
勝利の方程式──三学・九箇
宮本武蔵と柳生新陰流
第6章 柳生新陰流「外の物」
柳生新陰流抜刀
柳生新陰流槍術 一本目 相外/二本目 前飛/三本目 蛙遊
十兵衛杖 一本目 速死一本/二本目 小手縛り
コラム◎古流薙刀

第7章 伝書と術理の書に学ぶ
上泉伊勢守信綱「印可状」と「影目録」
柳生宗厳「新陰流截相口伝書の事」
柳生宗矩『兵法家伝書』
柳生十兵衛『月の抄』
柳生利厳「始終不捨書」
柳生連也「太刀目録口伝書」
長岡房成『刀法録』

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